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「ここには、僕のことを知っている方も知らない方もいると思います。だから興味の無い方は、耳障りかも知れませんが聞き流して下さい。」
理紫の、海月の手を握る手が力を増す。
「……僕はこの街で生まれて、育ち、彼女と出逢い、一緒に大切な時間を過ごして、ここで結婚することになりました。色々と思う方もいらっしゃると思いますが、これからは彼女に支えて貰いながら自分のするべきことを…、皆さんの期待に応えられるように頑張っていきます。」
よろしくお願いします…と、もう1度海月と深く頭を下げると、静まり返った空気の中、誰かが手を叩き始めた。
ポツポツと響きだしたそれは段々に広がり、理紫と海月は拍手の音に包まれる。
「おめでとう!」「代表、頑張れ!」「応援してるよ!」
と、拍手とともに掛けられる声に海月は心の中が熱くなった。
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