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この子達、代表に選ばれる前から応援してくれてるんだ…。
歳は同じ位だろうか、海月はとても嬉しい気持ちになる。
けれど、話しかけてみようかな…と思った時だった。
「君も徳井選手が目当て? 」
反対の隣側から声を掛けられて振り向くと、知らない男の人が海月を見ていた。
「私…ですか? 」
「うん、そう。」
ニッコリとした微笑みに、この人も理紫のファンなのかも知れないと思った海月が「はい、そうです。」と答えると、男が「あーぁ、やっぱりそうか。」と言う。
「君も、あんまりサッカー知らないんでしょう? サッカーを少しでも知ってるヤツならあんなのいいなんて言わないよ。」
小馬鹿にした言い方に、海月は唖然としてしまう。
「まぁ、君みたいに可愛いにわかファンが増えるのは良いことだけどね。」
「はぁ…。」
海月が何となく返事をすると、それを肯定と捉えたのか男は更に言葉を続けた。
「やっぱり、日本代表は椎葉だよ。今回は一緒に一時帰国するらしいから、絶対に見たいと思って来たんだよね。」
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