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海月がきっぱりと言い放った時だった。
出口付近から、大きな歓声が上がる。
「……!!」
歓声は波となって、まだ見えないのに、海月の周りに居る人達も騒ぎだした。
海月も前が気になり、背伸びをしながら一生懸命に人の間から覗こうとするのに…。
「きゃ…っ! 」
「ちょ…ちょっと待って! 君、《主人》って……。まさか結婚してるって言うのか? 冗談だろう? 」
急に男に腕を掴まれて、地面に引き戻された。
「離して下さ…。 」
「馬鹿にするなよな、誘いを断りたいからって、そんな嘘に騙される訳ないから。なぁ、少しだけでいいんだよ…。」
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