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うるうるとした大きな瞳に、理紫はクス…っと笑う。
「だって、俺のこと、部屋に入れてくれないんでしょう? みぃちゃんは… 」
「……理紫なんか、嫌い 」
ああ言ったらこう言って、結局は自分の思う通りにしてしまう。
でも、理紫の腕の中に閉じ込められるこの感覚が、決して嫌ではないから悔しい。
海月は前に回されている理紫の腕にしがみついた。
「……お化けと俺に襲われちゃうの、どっちがいいの? 」
「どっちも嫌……」
拗ねた振りをして尖らせた口は、大好きな人の口唇に啄まれた。
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