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私だって、会いたかった。
会いたくて、会いたくて…、だから一目でもいいと思った。
それは朝のことだったのに、まさか、今、こんなことになっているなんて信じられない。
「ここじゃ…ダメ 」
首筋に降りて来た口唇にピクン…と身体を震わせながらそう言うと、理紫が自分を落ち着けるように息を吐く。
「……ベッドに連れて行っても…いい? 」
尋ねてくる声はあまく、それでいて何かを耐えているように切なげで……。
「ダメだよ。 だって、ここは古山さんの部屋でもあるのに… 」
「さっきも言ったけど、少しだけ… 」
「少し…って… 」
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