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煽った意趣返しに言った言葉を真に受けて、海月が固まってしまったのが分かる。
それを見て満足した理紫は、気怠げにベッドの上から身体を起こし、床に散らばった服を拾い始めた。
「……ねぇ海月、もうゲストルームの鍵貰えるだろうから、先に借りて部屋でシャワー浴びる? 」
可愛くて、可愛くて、色んなところにキスをしてしまったから。
思い出してまた盛ってしまいそうな自分に、理紫は我ながら呆れてしまう。
一般的にこういうことは、回数を重ねるごとに慣れて落ち着いてくる筈で、悪い言い方をすればマンネリになるという。
実際そういう話もよく聞くし、海月に出逢う前の自分が、ことこういうことに関しては誉められたことをしていた訳ではないから、分からないでもなかった。
確かに今現在の自分達が、あまり会える状況でないのもあると思う。
でも、それを踏まえても海月は全く違った。
する度にのめり込み、 知っていても貪欲に溺れる。
それどころか、抱く度に愛しさは増していくばかりで……。
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