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ただ重ねるだけ、それだけの口付け。
それなのに、胸の奥が切なく震え、立っていられなくなるほどに足が痺れてくる。
どれ位の時間が経ったのだろう…、ゆっくりと時間を掛けて口唇が離れていくと、海月はほぅ…と息をついて理紫の胸に頭を預けた。
「ばか…、こんな所で 」
恥ずかしさをごまかす為に理紫の胸を軽く叩くと、逆にその手を取られて指先に口付けられる。
「さ…っ…… 」
「せっかく一緒に居られる時に、我慢なんかしてらんないね 」
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