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スイッチを押した瞬間、時が止まった。
そう、時が止まったのだ。
……え?まじで時止まった系?
よ、よし、こんな時言ってみたかった台詞を……!!
「ふん……誰も時が止まったことに気付いてないだろう」
「……気付いてるよ?」
ん?何か空耳。
「あの……無視しないで?」
「え?うわぁぁ……。」
めっちゃはずいわ……。
「……だっ、誰だ!?」
「無かったことにするんだね。わかった」
「おい」
もうその事については触れるな。
「僕はね、神だよ。君みたいな人間たちの神様だ」
「へー」
「さて、延命くん。君は選ばれた。本来ここにいる人々は地獄行きが決定している。が、僕は考えた。罪人にも自由はあってもいいだろうと。逆に自由にすれば改心してくれるのでは、とね!!」
「へー」
「まあ、これはちょっとしたゲームだ。君は選ばれた100人の中からさらに選ばれた1人だ。胸を張るといい」
「へー」
「そして、君へのご褒美は何と、異世界転生だっ!!」
「へー」
「嬉しいか、そうかそうか。さて、君が行く異世界は剣とか魔法とかが文化に混じったファンタジーワールドだよ!!そして、君から1つだけ要望をかなえてあげようと考えたんだ。何がいい?例えば、無限の魔力とかね!!」
「え……?んーとね。すんごい速く動けるようになりたいな」
「え?そんなちんけな能力でいいの?」
「ああ」
「ふーん、じゃあそれで決まりね。まあ、後分かんないことがあったら色んな人に聞いてみてね。じゃあ、行ってらっしゃい」
「ちょっと待て。早すぎじゃね?」
「ブツブツ……ブツブツ……転送!!」
「おい無視すん……!!」
言い切る前に、転送された。
なんてこったい。
ノーヒントで異世界とか。
あ、そういう苦行?
針山地獄、血の池地獄、異世界地獄みたいな?
わぉ、予想外デス。
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