初めてのクエスト、新たな出会い

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ヴェイン 「しかし、長いな… まだまだあるぞ…」 メリア 「うん…。 結構登ってきたんだけどね…」 ナギサ 「ふぅ…。 谷間に汗が…」 メリア 「…………」 ナギサと自分の胸を 見比べるメリア。 ヴェイン 「気にするな」 ポン とメリアの肩に手を置く。 メリア 「は、はぁっ!? 何をさ!? き、気にしてないもんっ!」 ナギサ 「何の話だ?」 ふう。 私とメリアは 同時にため息をついた。 ナギサ 「?」 メリア 「ナギサはさ、 自分がどんだけ魅力的かに 気付くべきだよね。 ヴェインは例外として、 普通の男の人なら とっくに惚れてるよ、きっと」 ヴェイン 「それは言い過ぎだろう」 ナギサ 「そ、そうなのか? ずっと1人だったからな… この通り、口下手だし… 女らしさの欠片もないし…」 なるほど。 どうやら、 今まで仲間らしい仲間も いなかったようだな。 メリア 「もったいないなぁ…。 そうだ! 帰ったらわたしが 女とはどうあるべきか! 教えてあげる!」 いや、お前は 女らしさがどうとか 言える立場じゃないと思うぞ。 ナギサ 「あ、ああ…」 ナギサは明らかに引いている。 それもそうか。 ヴェイン 「……!! ナギサ!!」 ナギサ 「え? なん…だっ!?」 とっさにナギサを押し倒す。 別に欲情したとか そんなではない。 メリア 「ええっ!? ヴェイン、何やって… モンスター!?」 そう。 ナギサの背後から、 巨大なモンスターが 腕を振り抜いていたのだ。 ヴェイン 「…バカな…! ワイバーンか!?」 ナギサ 「ヴェ、ヴェイン! 早くどけてくれ!!」 獰猛な飛竜、ワイバーン。 中型のドラゴン種だ。 中型とはいえ ドラゴンはドラゴン。 危険すぎる敵だということに 違いはない。 メリア 「に、逃げよう!!」 ヴェイン 「ああ! …クソ、他にもいるな…」 ナギサ 「あっ!? ヴェイン! 離してくれ!! 自分で走れる!」 ナギサを抱えて走る。 いちいち降ろしている暇はない。 クラニアワイバーン 『ギャオオオ!!』 メリア 「い、1匹追ってきてる!」 ヴェイン 「ち…仕方ない、やるぞ!」 ナギサ 「早く降ろしてくれっ!」 じたばた暴れ出すナギサ。 落ち着け!
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