初めてのクエスト、新たな出会い

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クラニアワイバーンと 相対する我々3人。 メリア 「大丈夫 怖くない、怖くない…」 メリアが1人で 何やらブツブツ言っている。 ヴェイン 「…引いていろ。 私がやる」 メリア 「えっ!? でも…」 ナギサ 「1人だけでやるというのか? 無茶だ」 ヴェイン 「メリアを頼む」 メリア 「えっ… ヴェイン!?」 不安そうな眼差しを 背に受けながら、 前へ出る。 危なっかしくて見ていられん。 クラニアワイバーン 「ギャオッ!! グワッガァッ!!」 ヴェイン 「どうした。 かかってこないのか」 歩み寄る私を 威嚇し続けるワイバーン。 覚悟を決めたらしい。 ヴェイン 「こっちだ」 メリア 「えっ?」 ナギサ 「闇魔法の一つだ。 己の影の中に沈み、 別の地点へと移動する…」 ほう。 詳しいな。 クラニアワイバーン 「グワッ!?」 一閃。 大鎌でワイバーンの翼を 切りつけた。 これでもう飛べまい。 ヴェイン 「……………」 暴れる飛竜の攻撃を避け続け、 《闇のテリトリー》を 広げていく。 メリア 「あの黒いのは何??」 ナギサ 「…恐らく、 先程の移動する魔法の応用だ」 どこでその知識を得たんだかな。 確かにその通りだ。 ヴェイン 「遊びは終わりだ。 《咎人の剣》」 大鎌に闇がまとわりつき、 その形を変えていく。 メリア 「…大鎌が、黒い剣に…」 終いとしよう。 ヴェイン 「恐れろ。そして死ね…      ロ ン ド 《終末の輪舞曲》」 クラニアワイバーン 「ギャオオオオ!?」 ワイバーンが 悲鳴と共に、 辺り一面に血をまき散らす。 ナギサ 「なんて速さだ…。 影…いや、闇から闇へ 次々に移動して 斬りつけているのか…?」 メリア 「すごい…。 速すぎて何をしてるのか、 全然わかんないよ」 闇から闇へ移動しながら 斬りつける。 空中にも地面にも ワイバーンの体にも  あらゆる所に 《闇のテリトリー》は 侵入している。 この程度のモンスターに 捉えられる私ではない。 ヴェイン 「…終わりだな。 さて、行くか… メリア 遅れるなよ」 メリア 「あ、うん!!」 ナギサ 「…強いな」 ワイバーンは もうピクリとも動かない。
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