初めてのクエスト、新たな出会い

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ボルケイノ 『ほう? 話し合いで解決…か。 やはり兄と似ているな』 メリア 「兄様のこと知ってるの? あっ、そうだ! あなたの名前は何? わたしはメリアだよっ!」 ジーク卿も メリアのように、 話し合いで物事を 解決しようとする人物なのか。 ボルケイノめ 意外と物知りだな。 ボルケイノ 『メリア、か。 いい名前だ。 ワシはプレアデス。 ジークとは戦友、といった ところかな』 戦友…。 つまり フラガラッハの前の持ち主は、 ジーク卿だったのか。 まぁジーク卿から 譲られたというのだから、 当然ではあるな。 メリア 「兄様と戦友? すごいね! プレアデスって、 実はものすごく強い?」 プレアデス 『実はとはなんじゃい。 おう、強いぞ! 先の大戦では、 統一連合の兵どもを相手に まさに獅子奮迅の活躍で…』 ナギサ 「だが、負けたのだろう?」 私の隣にいるナギサが 少し笑いながらそう言った。 って ちょっと待て。 先の大戦…。 数十年前の話だぞ? いったいジーク卿は何歳なのだ? プレアデス 『やかましいわ!! クラッツェさえ居らねば… あやつさえ居らねば、 もっと戦えていたのだ!!』 クラッツェ? …! ニーナ・クラッツェ…。 いや、ニーナでは 歳が合わんな。 奴の父親あたりか? メリア 「クラッツェ? ニーナのこと?」 メリアが首を傾げながら言う。 あの女の歳を考えろ。 プレアデス 『誰じゃソイツは? ワシが言っているのは、 ヴィクトル・クラッツェの事じゃ。 世界最強の魔術師… あ奴の強さは ハッキリ言って異常じゃった』 世界最強の魔術師、か。 やはり ニーナの父親… 先代理事長の事だろう。 メリア 「へぇ~…! あ、ニーナっていうのはね 今のギルド連盟の理事長さんなの! とっても可愛い女の子なんだよ」 プレアデス 『ギルド連盟じゃと? まさか、ヴィクトルの娘か?』 やはりな。 そうきたか。 メリア 「えっ? あー…そうかもしれない」 プレアデス 『なるほどのう。 ニーナか… 少し会ってみたいものじゃ』 ふむ。 これは使えるな。 というか ニーナの奴、 こうなるとわかっていたな?
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