初めてのクエスト、新たな出会い

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メリア 「ニーナと会えたら、 わたしのお願い聞いてくれる?」 プレアデス 『ま、よかろう。 正直 嬢ちゃんみたいな可愛い子は 好みじゃしのう』 ちっ。 スケベなボルケイノめ。 いや スケベヒーモスか。 ふふっ。 ナギサ 「その熱いのは どうにかならないのか?」 たしかに この熱で街に入ろうものなら、 大惨事になるのは 間違いない。 プレアデス 『ああ、すまんすまん。 嬢ちゃん…いや、メリアちゃん。 大丈夫じゃったか?』 メリア 「うんっ! じゃ、プレアデス。 契約しよ!」 プレアデス 『よかろう。 ただし ワシを呼び出すとなると 膨大な魔力が必要となる。 日に一回が限度じゃと 思っとった方がええぞ』 フラガラッハの契約。 普段は神槍フラガラッハの中に 契約したモンスターを収容し、 戦闘時など 必要に応じて 契約したモンスターを呼び出す。 かつてのジーク卿は、 この特殊な魔法で 大戦をかき回していたのだろう。 ナギサ 「…ボルケイノ… いや、プレアデスが 槍の中に消えた…」 メリア 「…ふぅ… じゃ、帰ろ… あれっ? 体が…」 ドサッ。 メリアが倒れた。 ヴェイン 「…無茶をする」 ナギサ 「な、何が起きたんだ?」 ジーク卿ならまだしも、 メリアはまだボルケイノと 余裕を持って 契約できるほどの力は無いはずだ。 ヴェイン 「強大なモンスターとの 契約で疲れたんだろう。 早く休ませてやらねば…」 相応の傷は負うだろうが、 私とナギサならば プレアデスも倒せたかもしれない。 だというのに… 我々に怪我をしてほしくない そう考えたのだろう。 恐らくは、 プレアデスにも 怪我をしてほしくない。 そう考えて、 メリアは無茶をした。 まったく。 自分の身の事も少しは 心配してほしいものだな。 ナギサ 「ひとまず クエストは終了か。 急いで中央都市へ戻って、 メリアを休ませてあげよう」 ヴェイン 「ああ。 帰り道も気を付けなければな」 ナギサ 「任せてくれ。 私が全て片付ける」 そうしてもらえると助かる。 メリアを抱き抱えていて、 両手が塞がっているからな。 そして 私たちは下山し、 無事に帰りの馬車へと乗った。
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