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翌日。
結局いつも通りに
メリアに抱きつかれ、
朝には顔を赤くしながら
理不尽にも
ポカポカ叩かれた。
私が何をしたというのだ。
ナギサ
「ふふ。
メリアは可愛いな。
少し羨ましいよ」
メリア
「ええっ!?
どういう…
あっ!!
ヴェインの事が、
気になってる…とか?」
ナギサ
「いや、そうじゃない」
何やら後ろで
ナギサとメリアが
談笑しているが、
よく聞き取れん。
今は連盟本部へと
向かっているところだ。
ニーナにクエスト達成の
報告をしなければな。
メリア
「そういえば、
ナギサって料理上手なんだね!
すっごくおいしかった!」
ナギサ
「ありがとう。
1人で居る内に、
料理をするのが
趣味のようになってしまってな」
メリア
「こ、今度教えてっ!!
前は…
ヴェイン、
ぶっ倒れちゃったから…」
ふと後ろを見る。
ナギサが真顔になっていた。
元々表情が固いのだが。
ナギサ
「料理で…
あのヴェインを…?
いったいどれほどの…」
メリア
「ちょ、ちょっと!?
冷静に分析しないでよ!!」
ああ、あの時か。
壮絶な味だったよ。
この世に生還した直後は
記憶が飛んでいたが、
今はあの味も
しっかりと思い出せる。
思い出したくはないが。
ヴェイン
「さぁ、2人とも。
談笑はここまでだ。
着いたぞ」
そういえば
いつも通り、
メリアを見て
周りのヒューマンたちが
ざわついていたな。
ナギサもメリアも、
全く気に留めていなかったが。
ナギサ
「ギルド連盟本部、か。
ニーナといったか?
理事長に、
そんな簡単に会えるのか?
本当に」
メリア
「たぶん!
前はアリシアがいたけど、
今は顔見知りだし」
ヴェイン
「そういえば、
アリシアは今
どうしてるのだろうな」
またクエストにでも
行っているのだろうか?
それとも
案外
この中に居たりしてな。
なぜだか知らんが、
あの女とは
よく顔を合わせている気がする。
金髪ツインテールに
端正な顔立ち
という容姿が
目立つからだろうか。
メリア
「アリシアのこと
気になるの?」
ヴェイン
「さあな」
さて、中に入るか。
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