五月場所

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喜勢川は首を振った。 「ダメです!大関はまだまだ、本気になれば・・・」 「俺にも区切りつけさせろや!」 力太郎は駒ノ山を見た。 「ただ、理事は辞めても、まだ定年までは協会辞めさせないッスよ。 部屋付親方としていてもらう。 そして、駒龍大が引退した時に、雷山の名は返してもらいますよ。 駒龍大に駒ノ山を俺が返しますから。」 駒ノ山は口を結んで、頭を下げた。 力太郎は「決まりだな」と呟き、部屋を出ようとして、足を止めた。 「最後、一花咲かせようかね。」 この話は、この部屋にいた5人しか知らない。
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