3106人が本棚に入れています
本棚に追加
「自分で食べれるから大丈夫よ」
やんわりと断ったのに、葉月はジロリと俺を睨む。
「ごちゃごちゃ言ってないで、早く口を開けてください」
「…………」
もはや抵抗することすら許して貰えないようで、葉月は俺の口元にレンゲを押しつけた。
「食べなさい」
有無を言わせない葉月の瞳に抵抗を諦め、俺は恐る恐る口を開ける。
…………うん、美味い。
けれど、恐ろしく熱い。
しかし熱いのは口の中ではなく、俺の心だ。
最初のコメントを投稿しよう!