Act.14 Side Ayumu

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唖然として葉月を見つめていると、彼女は小さく笑って呟いた。 「どうしてあの人に来てもらわなかったんですか?」 「……え?」 「昨日は迎えに来てもらってたくせに」 「……は?」 一瞬、葉月が何を言っているのか理解出来なかった。 あの人?迎え? 「まぁいいです。 あまり熱が下がらないようなら、座薬も買ってあるので。 私はもう帰ります」 すっと立ち上がった葉月が背中を向ける。 その瞬間、ようやく俺は悟った。 ……ああ、昨日葉月は見たんだ。 俺と冴子が一緒にいるところを。
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