8 Everything is you.(すべては君のためにある)

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旭が私を呼んでいる。 旭が私の所に帰りたがっている。 当然よ。 当然よ。 私達は永遠を誓い合ったんですもの。 自然とアクセルを踏む足に力が入った。 高山市内から山の県道へ。 茜には不慣れな道だった。 越えても越えてもカーブが続く。 早く行きたい。 でも、ここで事故を起こす訳にはいかない。 そんなことになったら、自分が迎えに行けなくなったら、それこそ女の思う壺だ。 カーナビは道なき道を示していた。 まだ昼間なのに薄暗い場所。 そこを左へと画面が示す。 バキバキと枝を踏み、小石を跳ね、ゴルフは1軒の平屋の前にたどり着いた。 ―――『蓮池』 間違いない。
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