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「人の噂も七十五日と言いますが、今や十五日ってとこですな」
アメリカ行きの出発ロビーで類の到着を待っていた担当刑事が言った。
そして、
「これは麻生夫人からあなた宛ての遺書のようです。
検証もすべて終わりましたのでお渡しします」
刑事がプリントアウトされた1枚のコピー用紙を差し出した。
それは、麻生家の2階寝室のパソコンに保存されていたモノで、類が高山へ向かった同日、『旭に会いに行く』とメールを送った直後の時刻に遺されたモノだということだった。
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