青流の長い1日

3/44
前へ
/46ページ
次へ
リベルは食べ終わり手を合わせて、ごちそうさまと言った後、お盆を持ち食堂から立ち去った。 その場に残された青流は温くなったコーヒーを一気に飲み干し、お盆を持ち立ち去った。          † 学園ギルド──学園に設置されたギルドで生徒会や先生、たまに観光客の依頼を受ける。 依頼と言っても雑用のような物ばかりで何でも屋のようになっている。 そんな学園ギルドのリーダーを青流がやっている。 そして顧問がリベルだ。 なぜ青流はそんな大きな役目を任されているかは生徒会長にあった。 ──時間は青流が入学した日までさかのぼる。 入学したその日、ヌイグルミをもった赤い瞳に髪も肌も白い女の子が地面をキョロキョロとしながら青流の前を通り過ぎた。がすぐ壁にぶつかり尻餅を突いていた。 それが一度なら気にも止めないが──青流が行くところなぜかその女の子が目の前に現れ、地面をキョロキョロとしてどこかにぶつかっている。 それを5回も見たものだから青流は声をかけてしまった。 「あの……どうしたんだ? 見かける度にキョロキョロとしてはぶつかって」 女の子は地面から目を離して青流を見た。 ──その顔を見た瞬間、青流はドキッとし顔を真っ赤にしました。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加