グリンピース

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その日は何故か。 課長と二人で出張だった。 課長と二人……二人っきりってことですよね? 他に、被害を受ける人、いないんですよね? ……はぁっ。 「遅い!五分遅刻!」   待ち合わせの駅に着いたとき、 課長は腕組みして、 指をとんとんしながら立っていた。 ……苛々してるの、丸わかり。 「すみません! この駅滅多に来ないので、迷ってました!」 「言い訳する時間があるならさっさと歩く! もう時間がない!」 「はいっ、すみません!」   駆けるように歩く課長のあとを、 はぐれないように必死で追う。 ホームに着いたとき、 ちょうど新幹線が入ってくるところだった。 「……おまえ、 上司待たせるとかいい度胸してるよな」
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