76人が本棚に入れています
本棚に追加
……はい。
しっかり聞かせていただきました。
でも次の瞬間にはにこやかな顔に戻ってて。
こ、怖いです!
「じゃあこれ、食券使ってください」
「ありがとうございます」
食券を受け取って、エレベーターに乗る。
ドアが閉まって……後ろから、冷たい空気。
「せっかくおまえの奢りで、
ひつまぶしのつもりだったのに」
「あの……」
「変なところに力入れてるから、
みんな飯のことであたまがいっぱいで、
いいアイディアが出てこないんだよ」
「えっと……」
「くそっ」
チン。
エレベーターを降りて一歩前を歩く課長の顔は、
もう対外用のに変わってて。
……ちょっと凄いな、とか思う。
最初のコメントを投稿しよう!