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会社に連れて行きたくない……って
今千裕さんそう言ったの?
………何で……
どうして連れて行きたくないの?
千裕さんの意図がわからずに、心の中がモヤモヤしてくる
「失敗した……
もっとよく考えれば良かった」
え……失敗……
失敗って何?
もしかして私が復帰する事を言ってる?
それが失敗だったって言うの……?
「……千裕さんは私が仕事に復帰しない方が良かったって思ってるって事……?」
ハンドルを握る千裕さんの横顔に訊ねると、前を見たままでもう一度小さく溜息をつかれてしまった
「そうだな……
復帰は誤った判断だったな」
何それ、どういう事?
どうして急に……それも今になってそんな事言うのなんておかしいよ
だって復帰しないか?って誘ってくれたのは千裕さんだったじゃない
柊の事があるからと、悩んでた私を後押ししてくれたのも千裕さんだったのに……
千裕さんの中でそれは誤った判断だったの……?
「どうして……今になってそんな事言うんですか
確かに私が仕事をするにはまだ時期が早いのかもしれません
どうしたっていろんな人の手を借りなければ無理ですから……
だけどお義父さんもお義母さんも……もちろん千裕さんも理解してくれた上で協力してくれるって言ってくれたんだと思ってました
それは私の勝手な思い上がりでしたか……?
本当は千裕さん私が復帰する事反対……」
「花音、違うよ、そうじゃない……
復帰して欲しいと持ちかけたのは俺だよ
理解してないとか、そういう事じゃないんだ……」
千裕さんの考えてる事がわからずつい感情的な口調になってしまう私を、千裕さんは少し困った様な顔して見つめてくる
そして何か思いつめた様な表情を見せると、何故かハザードランプを点けスッと車を路肩に寄せた
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