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「……花音が足りない……
俺だってもっと花音と一緒にいたい
だから……復帰してみないかって誘ったんだ
……ごめん……」
………柊に嫉妬って……
あぁ、そういう事か……
確かに千裕さんが家に居ても、柊が中心の生活だから私の最優先事項は柊になってしまう
夜だって柊がなかなか寝なかったりすれば、千裕さんには先に寝てもらい私は柊に付き合うし……
柊が怖い夢でも見たのか夜中に突然泣き出せば、イチャイチャタイムが中断されそのまま終了
最近は週末になると実家で柊をお泊まりさせてくれるのでそういった事はないけど……
子供に嫉妬する旦那様って正直ちょっと面倒だけど、でも千裕さんに限り許します
だってもし逆だったら……
子供が女の子で千裕さんが溺愛してて私より子供ばっかりだったら……
微笑ましいのかもしれないけどイヤだな……
うん、子供相手にきっとヤキモチやいちゃうと思う
だから千裕さんの気持ちはわかるよ
………ん?でもちょっと待って
それならどうしてさっき復帰は誤った判断だって言ったの?
もっと一緒にいる時間を増やしたいって思ってくれてるんじゃなかったの?
「千裕さん、やっぱりわかりません
ならどうして復帰は誤った判断だったんですか」
そう訊ねた私を千裕さんは気まづそうな顔で見つめ返してくる
「……花音を独り占めしようと思ったけど、会社には俺以外に山ほど男がいる事を忘れてた
花音は前から可愛いけど、柊を生んで益々綺麗になってるだろ?……だから心配なんだよ
そう思ったら他の奴らに見せたくなくなった
矛盾だらけだけど、2人の時間は増やしたいけど、でも俺以外の男には見せたくない
ごめん、完全に俺の勝手で迷惑な独占欲と嫉妬だ」
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