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………やだ、何その理由、は、恥ずかしい
ふと視線を感じてチラッと横を見ると、あ……今の会話をバッチリ聞かれてたのか同期の芦田君がニヤニヤしながら生暖かい目で私達を見ていた
うっ……マズイ人に見られちゃった
きっと芦田君、みんなに面白おかしく話をするんだろうな
ハァ……暫くは同期会には参加しない方が身のためだな、今度彩夏に言っておこうっと!
「花音、聞いてる?なぁ、何で笑ってんだ?」
はいはい、何て答えましょうかね?
ま、正直に言いますか
「今まで千裕さんがポン助に厳しかった理由が今わかって、そしたら可笑しくなっちゃったんです」
「……それはアレか?
俺が犬相手に敵対心むき出しにしてたって事がか?」
ピンポ~ン、はい正解!
な~んだ、自分でもわかってるんじゃない
「……ふふ、はいそうです、だってポン助ですよ
もう千裕さん面白過ぎです、ポン助に嫉妬なんて……クスッ……あっ!」
な、なんてこった
気付いたらすぐ目の前まで千裕さんの顔が近づいて来ていて、びっくりして椅子からひっくり返りそうになってしまったしまったじゃないか
素早く千裕さんに腕を掴まれ転倒は免れたが……
「び、ビックリした……」
千裕さんに腕を引き寄せられ元の位置に戻ると、更に腰を屈めて私の顔を覗き込んできた
「あ、あの……千裕さん?
み、みんな見てますからとりあえず離れてもらえると助かります……」
ほとんどの人が外に出払ってるとは言え、それでもオフィス内には数名の人が仕事をしてる訳で……
そんな中で復帰早々夫婦でこんなくっついていたら顰蹙だってば
「アイツらバカじゃねー?」
「仕事しろよ!」
「イチャコラすんな、場所をわきまえろ!」
「キモ……リア充、くたばれよ!」
とか思われてたら悲しすぎるよ
ね、千裕さん、お願いだから会社では過剰な接近はやめて下さいって……
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