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柊を抱きしめてムギューっと頬を寄せると、柊がくすぐったそうにケラケラ笑った
「ちゃ~ちゃん、くすぐったいよ~」
楽しそうにケラケラ笑ながら、だけど柊の顔は嬉しそうで私を凄く幸せな気分にしてくれる
いつか柊も大人になって私達の手を離れていくだろう
その日を想像するにはまだ早すぎてちょっと考えられないけど、きっと千裕さんの様にカッコよくて素敵な男性になっているといいな……
いや、きっとなってる、だって外見的なDNAは既に継承されてるもん
まさに柊はチビちーちゃんって感じだもんね
「ちゃ~ちゃん、なんでわらってるの?」
柊を見ながらニヤニヤしていると、的確な指摘を受けてしまった
「あ、ごめんごめん、柊があんまりにも可愛くていい子だから何か嬉しくなっちゃったの」
そう言って柊の頭を撫でると、早速夕飯の準備に取り掛かった
そして午後8時を回った頃、千裕さんそろそろ会社出る頃かな?
まだ連絡のないスマホを握りしめて私はある決断を迫られていた
「柊、お父さんあと少しで帰ってくるからそしたらお風呂だよ」
昼間遊び疲れたのか、先にご飯も食べ終わった柊はリビングでウトウトし始めていた
う……ん、どうしよう、このままじゃ間違いなく寝ちゃうな……
しょうがない、柊は千裕さんと入るのを楽しみにしてたけど、寝ちゃったらもう起きなさそうだから先に入れちゃうかな
「柊、やっぱりお風呂お母さんと入ろう」
眠くてボーッとしてる柊を抱っこして浴室に向かおうとしたその時、柊がパッと目を開け嬉しそうに「ととしゃんかえってきた!」と声をあげた
と、同時にガチャガチャと音がして玄関のドアが開いた
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