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クリーチャーの侵入地点を見つけることは案外容易かったりする。
そこには必ずと言っていいほど破壊の跡が道標となって残されているからだ。
「それで何が気になったのだ?」
「大きさです。この街に三メーター級のクリーチャーが侵入してきたことはこれまでなかったのではありませんか?」
「なるほど、そういうことか」
「どういうことだ?」
咲は合点がいったように頷いているが、優斗は置いてきぼりをくらっていた。
「あなたは目の前に薄暗くて狭い洞窟が広がっていたらどうする?」
「入って探索する。徳川の埋蔵金とかありそうだし」
優斗が即答すると、ライラは口をあんぐりと開け、咲は笑いを押し殺そうとして失敗していた。
「私が言いたいのはクリーチャーならどうするかってこと!冒険者気分でわざわざ屈まなければ進めないような道を好んで進んでくる!?それに私達が最後に倒したクリーチャーは普段から徒歩ではなく飛行という移動手段が主だったと予想もできる!ここまで言えば理解できる?」
「あー、なるほどな。じゃあ最初からそう言えよ」
「何か文句ある?」
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