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それだけではなく新東京の住民が大勢死んだあの事件そのものは自分に原因があったのかもしれないという可能性まで浮上してきている。
この街に留まることであの事件の二の舞となるかもしれない。
ある意味、一人で生き抜くという方法を貫いてきたライラの生き方は正しかったとも言える。
だがそれなら、
「何でだよ」
怒りで声が震えた。
「怖くて辛いなら助けてって叫べよ!!お前の人生だろうが!!他人に左右されて自分を殺してんじゃねぇよ……少しくらい我が儘を言ってくれ」
「……懐かしいわね。あなたは覚えていないでしょうけど、出逢ったばかりの頃も似たようなことを言われたわ」
「覚えてるさ。初めて見たときからずっと同じことを思ってたんだからな」
そう、と言ってライラは泣きながら微かに笑っていた。
「やっぱりあなたには見透かされてたのね。参考までに理由を教えてくれる？」
「なんだそんな簡単なことか。誰よりも近くでずっと見てたんだ。他人が植え付けた自分像まで演じようとして、勝手に追い込まれる不器用で、臆病で、努力家のライラのことをな。そして気付いた時にはもう好きになってた」
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