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「何でだよ……何であんたがいんだよ、保坂先生!!」
「僕がこの街にいることがそんなにおかしいかな?君達と同じく難を逃れてたまたま行き着く可能性がないとは言い切れないだろう」
「……確かに可能性としてはゼロじゃない。だけど何故俺達が逃げてきたと断言できる?あんたは新東京の隔壁が破られたことを知らないはずだ。あぁ、いやそれすらも外界で孤軍奮闘していて実は目撃していましたと言われればこっちは否定できないよな」
ペラペラと喋り続ける優斗のたられば話を保坂は気味の悪い薄ら笑いを浮かべながら耳を傾けていた。
優斗は短い高校生活で保坂が笑みらしいものを浮かべたところさえ見たことがない。
もしかすると顔が同じなだけで人格は別人なのではないかと錯覚するほど受ける印象が違う。
そしてこの保坂は無性に優斗を苛立たせる。
「無駄は省こうぜ。このタイミングで出てきた。それが答えだ」
「途中式の省略は原点対象だと何度も僕は君に言ったのだがね。だがいつも通り答えは合っている。50点だ」
「その教師面は止めろ」
自白とも取れる返答に優斗がライラを庇うように一歩前へ出る。
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