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それがバッドエンドというオチなら……都合よくその可能性は考えないことにした。
「ていうか不愉快って。お前は俺を肉体的にも精神的にも殺す気か?」
「耳元で喋らないで。気持ち悪いわ。あと呼吸もしないで。息がかかって気持ち悪いから」
「に、二回も言ったな!?鼻血ぶーー」
『おいおい!!四匹目かよ!!』
『もう、この街はダメかもな』
『咲さんがこいつ殺ったんすかー!?』
「今さっきなにか言った?」
幸運にも優斗の罵詈は騒ぎをきいて駆け付けてきた男達のお陰でスルーされたらしい。
「気のせいだろ?俺呼吸止めてたから」
「そう。鼻呼吸とついでにエラ呼吸も止めときなさい」
「それ完全に魚類混じってるから!」
フフッと笑った咲に優斗とライラの視線が注がれる。
いや、駆け付けてきた男達でさえその笑顔に目を奪われていた。
「お前達を見ていると考えてる私が馬鹿らしく思えてくるな」
「そっか」
心の底から込み上げる嬉しさで優斗は破顔する。
正直もうダメかもしれないと諦めかけていた。
咲が感情を剥き出しにする姿には恐怖さえ覚えたほどだ。
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