第四章 そして世界は交わり始める

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「明日花……助かるよな」 「当たり前だ。必ず守ると約束したからな。それに今咲が腕のいい医者を呼びに走っている。それまで彼女の命は必ず繋ぎ止めるさ」 「はは……ん?親父、ドクターのこと知ってるのか?」 「……もう休め」 「チッ。後でちゃんと話せよ」 それには答えず、律儀に待っていた救急隊員に連れていけとジェスチャーで指示を出す。 その様子を見送っているとすれ違うように奇妙な格好をした人物が恭介の方へと歩いてきた。 「ナナシ君、いや、ナナシちゃんかな?今私の中ではそのパワードスーツの中身にクリーチャーの生態と同じくらい興味があるよ」 「下らん。それより貴様は知っていたのか?」 「第二能力か?いや、正直あれは想定外だ。"神託"にも出ていなかっただろう?」 「……狸が。貴様だけは読めん」 「買い被りだ。さっき息子に心の内側まで見透かされたぐらいだぞ」 「そういうところが狸だと言っている」 「ところで、そちら側はこれからどう動くつもりだ。恐らく奴等は気付いたぞ。遠山明日花の持つ可能性に」 「何の話だ?」
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