節分~夏目家。

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「そう?ならいいけど...、 じゃあ...早速。年の数だけ食べよっか、豆?」 「うん、年の数...えっと...俺は『17』になるのかな、?あってる?」 「そだね。...海璃今年の7月で『17』だから大丈夫だと思うよ? ...そっかぁ...『17』か...」 何故だかしみじみと呟く兄貴を不審に思って。 「...いや、なんで改めて?...今更?」 ついツッコむと。 「いや...高校2年生とかなんだろ...青春真っ盛りかなー...って?成長したなぁとかいう親心?」 変わらずの嬉しそうな笑顔でそんな事を言い出す兄貴。 「...なんでそんなお母さんみたいな目線?言っとくけど...俺と兄貴実際2つしか年離れてないから。 そんな親目線なのとか、何かおかしいと思う。」 どういう事なんだとか。 ...ちょっと納得いかない。 「まぁ、そうなんだけど...つい思って。...年の差2つって事は、俺はじゃあ『19』って事だねー」 「うん、あってると思う。 ...そういえば、節分来る度に思ってたけど...」 なんて、ふと。 「うん?」 こっちを見る不思議な表情の兄貴へと。 「...年齢上がると食べられる数が増えるのは嬉しい...、」 とかいう、そんな本音。 「...っ、! なに海璃、そんな可愛いこと考えてたの...?」 何故か俺の言葉に若干赤くなりつつ、笑いを堪えてるみたいな...そんな表情。 「...っ、ただ本音言っただけでなんでそんなリアクションになる...!」 そんな反応されても、ただ恥ずかしいのはこっちの方で。 「...ごめん、やっぱ海璃って、可愛いこと考えるなぁって...改めて、 「...不本意なんだけど、?」 「まぁまぁ、そう言わず?」 楽しげな兄貴の言葉を遮るつもりが軽く流されて。 「...まぁいーけど...、 あ、そーいえば...節分って、うちは落花生撒くけど...違う地域は大豆なんだっけ?テレビでもよく見る...」 「うん、そうだねー、 ...確か大豆と落花生撒く地域の境界は...東北で、関東とか近畿地方は大豆みたいだよ?」 「ふーん...そうなんだ、そこまでは知らなかったな、」
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