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「..."豆食べすぎると鼻血が出る"...?」
「え...!そうなの?」
答えると、俺が初めて聞いた時と同じ反応で。やっぱり兄弟かも、なんて思いはするけれど。
口にしてから、
「...お母さんの受け売りなんだけど...本当かなこれ、?...どう思う?」
逆に兄貴に聞いてみたり。
「そうだったんだ、...うーん、どうなんだろね...?お母さん、意外と適当なところあるから、...なんて言ったら怒られそうだけど」
俺の質問にそんな風に呟いた兄貴の言葉に。
思わずお互い笑っちゃったり。
「...確かに。...まぁ、それはいつもの事?」
「実際、今まで生きてきて豆食べて鼻血っていうのは経験した事無いからね?ちょっと、怪しいかも...?」
兄貴の言う事にやっぱりかと納得して。...怪しいのは自分で調べた方が良さそうだななんて思う。
そんな話と一緒に、豆を食べながら、ふと。
兄貴がこっちを見ているのに気がついて。
「どうかした?」
なんて聞いてみると。
「うん、こうやって...今年も海璃と一緒に節分過ごせて、良かったなぁって、思って?」
何も無い日であろうと、今日みたいにイベント事がある時だろうと、
...いつも、楽しそうなのが兄貴で。
「...今年もお互いに、健康で幸せな1年を過ごせるといいね?」
こんな風に、思った事をストレートに恥ずかしげもなく言えるのも、
"陸"だからで。
「...う、ん。 今年もよろしく、陸。
...でいいのかな?」
「~っ...うん、勿論...!よろしくね、海璃。」
素直に答えただけなのに、相手の方が赤い顔してるのとか、不思議では...あるんだけど。
これもきっと、いつもの事で。
今年も良い事とかあるといいけど...なんて、心の中では、...思いながら。
今年の節分を過ごす事にする。
Fin.
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