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…折角完成したのに飾りもしないで捨てるのはちょっと…なんて。……勿体ない精神?
「…っ! そう、かな…?」
何故か驚いたような表情を浮かべて、こっちを見る兄貴に。
「…? そんな驚く?」
何でだろうと思ってから、兄貴の視線の先。
「ーっ、!……あ、ごめんつい」
そういえば無意識に兄貴の手を掴んでいた事に気づいて、手を離すと。
「え?…いや、謝らなくたって全然構わないんだけど…、
寧ろこうやって海璃の方から今みたいに行動起こしてくれるんだったら、たまには間違えた事するのもいいかなぁと思ってみたり?」
「……またおかしな事言うし…、」
しかも笑顔で、?
……普通に反応に困る。
「…えっと、とりあえずこれは飾っとくから、」
「うん、ありがとー、海璃。…あ、ところで…、」
「…何?」
窓の近くにてるてる坊主を吊るしながら、言われた言葉に返すと、
「…うん、その、海璃の言ってた、?てるてる坊主に先に顔描いちゃいけないっていうのは何でかなって思って?」
「…あぁ、それ?えっと、確か…顔を描くのは祈りが通じた時…つまりは“天気が晴れになった時”、らしくて。
願いを叶えてくれた事に対して、お礼に顔を描いたあと、お神酒を供えて川に流すとか。ちなみに雨なら顔は描かずに処分するのが作法…みたいな、?」
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