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「うん、最近ずっと雨で中々外出しようにも出来てないでしょ?…だから、もしこれで晴れたら、俺…海璃と一緒にどこか出かけたいんだよね。
今の俺の…、一番の願望?」
「……っ、…そっ…か、?」
こっちを見るなり、?屈託のない笑顔を浮かべてそんな事を言ってくる兄貴の言葉に。何言ってんだって思うのが半分、照れる…のが半分。…そんなのは兄貴本人に直接とか言えないけど。…余計な事言ったらまた。困るのは多分、自分の方だろう…し、
「うん、よし飾れた…かな、あ。そうだ海璃、もし…晴れたらどこか行きたいところある?」
「え、?…行きたいところ?」
窓の側からこちらへと、戻って来る兄貴からふと言われた言葉に思わず聞き返すと。
「…そう。俺は、海璃と居られるなら別にどこだっていいし付き合うから…もしも海璃が行きたいところあるんだったら聞いておこうかな、って?まぁ、気が早い話なんだけど……何かあったりする?」
「…行きたいとこ…かぁ、」
そんな唐突に言われても、とは思うんだけど。
こっちの事を考えて言ってくれたんだろう言葉だっていうのは、
「…さすがに急だったかな、?…特に無い?」
悩む俺の方を。ちょっと申し訳なさげな、どこか心配そうに見つめてくる、その顔見てれば分かる、し。
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