節分~夏目家。

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「!?だったら尚更あげれないよ...!やっぱりだめ!っ、それにその可愛い笑顔で何言って...!」 正直に答えると突然焦り出して。 「えー、...」 どうやら墓穴掘った?素直に答えたのに。 さっきよりも、ガードを固くしてしまったみたいで。これはもう貰えそうにないかな、とか。 これ以上ってなると、思い付くのなんてもう一つしか...、 だって陸が一番弱いのって...、 そう一瞬考えるものの。 ...やめておこう、 良心的に、思いとどまる。 だけれど、思わずため息。いつもの調子で、 「...はー、もーいいよ、諦めるから、」 言うと。その言葉に急に安心したかのような表情の兄貴。 「...っ、! 本当?...よかったぁ...、」 どこまでそんな写真が大事なんだこの兄貴は。 「...その代わり、その写真は人目にさらすなよ?壁に貼ったりしたらほんとに陸のこと嫌いになるから」 「...! やらないよ!そんなのは、!ずっと大切にしまっておくから。」 慌てて答える兄貴。 ずっとしまわれるとかそれもそれでどうかと思うけど、晒されるよりはマシかな、なんて。 「...じゃあこの話は終わりで。...ってか、早く他の写真もしまって?」 その1枚の写真で随分格闘?してたわけだけど、その間にも俺の他の写真は出しっぱなしだったわけで。今になって気づくと、改めて恥ずかしい。 「えー……うん、」 いや。...なんで残念そうなのか問いただしたいんだけど。なんでそんな反応?...、 まぁいいか、ツッコんでたら、キリ無いし。 「はいはい、早く片付けて。...というか、こんな事するために部屋に来たわけじゃ無かったハズなんだけど?...節分の事とか忘れてないよな?」 改めて。 「あ、そーいえばそうだよね?」 「...忘れ、?」 「てたわけじゃ...、だって今のやり取り大分精神的に...、//」 そう呟いてまた赤くなる兄貴は目の前で頭を抱えたり。 「...そんなに、?」 予想以上に効いてたんだ、あれ。 実感無いんだけど。 「...それはもう...、だってあんな海璃とか早々見た事無かったから...、可愛すぎて、」 写真のためにも仕方無しに思ってやった事だったんだけど、赤い顔でそんなの言われると。
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