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志緒の呼吸の合図と同時に、
性急に腰を進めて
昨夜と同じように交わる。
ひどく狭いくせに、
違和感などなく
俺を飲み込んでいく志緒。
志緒の頭を抱き、
どこへも行けないように
腕の中に閉じ込めながら……
ぞくぞくする。
収めた瞬間、
もっと奥へと導くように
うねうねとうごめいた。
普段の志緒は
あまりよけいなことを話さず
慎ましい性格だが、
この時ばかりは話が違う。
ガキの頃、
何か言いたいことがあるのに、
泣きたいのをこらえて
じっと俺を睨み付けるように
見ていた志緒を思い出した。
あの強くて丸い、
きらきらした瞳の奥に
あったのは、
こういうものなんだと確信する。
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