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いつもと同じその日。
奏と秀は昼休み一緒に食事を取っていた。
「あっ!!そうだそうだ、先輩方!!」
一緒の席に座っていた双子、郁人と篤人が声を上げた。
「っ、おま、お前らっ!ごほごほっ、急に声上げんじゃねーよ!!」
双子の声に喉を詰まらせた、これまた一緒の席に座っていた龍司が胸を叩きながら双子を睨む。
「す、スミマセン!!」
「それで、どうしたんだ?」
慌てて謝る双子に、秀は箸を口に運びながら聞けば、双子はそっくりな表情を同じようににっこりさせ、奏と秀、そして龍司とその隣に座るナミを見回した。
「実はっすね、」
「隣町のでかいライブハウスあるじゃないっすか」
「ライブハウスー?あぁ、アレか。2000人入るヤツだろ」
龍司が思いだすように上を向いて言えば、双子はそれに頷いた。
「そうっす。そこに今度Bloodstonesがライブに来るの知ってましたか?」
郁人が可愛く首を傾げ、ナミが目を輝かせた。
「知ってる知ってる!!もうすぐチケット一般発売なんだよね!!ファンクラブ入ってないけど行きたいからチケット取ろうかと思ってたのよ!」
「私も行きたいと思ってた!!」
奏も目を輝かせれば、秀がやや不機嫌そうに奏を見た。
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