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「ウチの親父の昔からの仲間らしいっす、」
「昔からの……ってことは、」
「あぁん?お前ら、っつーことはBSとか全部その辺、」
龍司がそこまで行って声を詰まらせれば、ケンは人差し指を立て内緒のポーズをした。
「こら、龍司は声がでけぇっての」
「っ、」
慌てて口を押さえる龍司に奏達が肩を揺らす。
「まぁ、そんなこんなで今日の営業は午前でしゅーりょー。客もお前らで最後だしな。食ったらさっさと帰れよぉ」
「くくくっ、ケンさん、客に言う言葉かよ」
ひらりと後ろ手に手を振って、それでも。
ごゆっくりどうぞ、付け加えられた言葉に奏達は笑みを漏らす。
「あぁ、ほんと、ケンさんってステキ」
そう言ったのはナミで、それに全員がコクリと頷いた。
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