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「秀お前、今なんつった?」 「お前の彼女だろ?紹介しろ」 驚きの表情の翼とは裏腹、秀はにやりと笑う。 その間奏は目の前の美人を見て思った。 なんて小さくて可愛い人なんだ。 こんな人、世の中にいたんだ。 翼くんとお似合いだなぁ。 指を掴まれたままキョトンと首をかしげて秀を見上げる美人と、指を持ったまま首をかしげる翼。 やおら翼ははっと気がついて。 漸く掴んだ指を離し、ガシガシと頭を掻いた。 「あーっ、くそ!!違ぇよ!!」 「なにがだ?」 「この人は、俺の母さん!!」 「……翼、バカも休み休み言え」 「お前は相変わらず口が悪ぃな!バカなことは何一つ言ってねぇだろ!」 「あ、翼のお友達だったのね?こんにちは、翼の母です」 ふわりと微笑んだその美人に奏達は頬を染めた。 ぺこりとお辞儀した奏達にひらりと手を振って翼の母はライブハウスへ入って行く。 その後ろ姿を見ながら秀が気がついたように口を開いた。 「そう言えば、翼。どうしてここにいる?」 「あぁ、なんつーか、バイト?」 「バイト?」 「あぁ、俺ドラムは続けてっからたまにココださせて貰ってるんだ」 「それで母親とバイトか?」 「いやぁ、」 翼が口ごもった時、到着したワゴン車。 中から出てきたのは……?
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