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夢見る奏と嫉妬する秀。 俺様な龍司と頬染めるナミ。 それを見て嬉しそうに笑う双子はこの後Bloodstonesのライブを見て感動のまま帰宅する。 「ねぇ、秀」 「うん?」 「聖地の前でさ、翼くんのお母さんとBSのメンバーと仲よさそうに出てきたでしょ?」 「あぁ、だな」 「もしかして……BSのエンジェルって……」 「くくっ、奏」 「うん?」 「そっちの世界の事はそっちの世界の奴だけ知っていればいい」 「……私たちみたいに?」 「あぁ、俺たち二人みてぇに」 秀のところに程なくして届いた1通のメール。 『お前の事はよくわかっているが、一応。口外無用でよろしく』 宛名は翼。 「くくっ、わかってんなら言うんじゃねぇよ」 秀は肩を揺らして、それでも返信をする。 『了解』 届いた返事に翼は口の端を持ち上げて、目の前に座る大人たちに視線を移す。 「ともー。今日の俺、どうだった?」 「いつも通りすっごくステキだった」 「ははっ、ともの為に歌った甲斐があった」 「こら、蓮。ともに抱きつくのはやめろ」 「えー、いいじゃーん」 「俺もともの為に演奏した」 「ハイ!ハイハイッ!俺の今日のソロはエンジェルバージョンだった!」 「凱旋ライブっつーよりともちゃんのためのライブだもんなー!」 「そんなこと言ったらファンの人たち怒っちゃうよ」 酔っぱらう大人たちに思う。 こんな姿は絶対みせられねぇって。 翼は苦笑とため息を漏らした。 ~fin~
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