第3話 アイドルの秘密 6

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「もしかして、高いところ嫌い?」 質問に、杉田は、少ししてから「はい」と返した。 「なるほど、だからカーテン閉めてたんだね」 松波の言葉に、杉田は首を傾げる。 橋を渡り、中之島の駅を過ぎ、なにわ筋を走る。 訪れた時と違い、歩道に人は見当たらない。 「この辺りは、夜は、静かそうでいいですね」 「うん、でも、スーパーとか近くにないから不便なんだよ。梅林寺さんと僕の部屋、僕の父親の持ち物で、入居者がいないから使ってるんだよねえ。日用品の買い物がしやすいところが、一番いいよね」
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