第3話 アイドルの秘密 6

『……最近、……さっきの人にストーカーされてて、家にも来るんです。……頼れる人がいなくて……。……警察に行く前に、三日だけ、私を隠して欲しいんです』

そう言って、今にも泣きそうな顔で、頭を下げられた。

断れる訳がなく、コインロッカーのすみれの大きな荷物とともに、家に連れて帰る。

事情を聞く間もなく、すみれは杉田のベッドで寝てしまった。

狭いワンルームで、同じ場所に居るのは申し訳ないと、ユニットバスの浴槽に居た。

ほとんど寝れず、出勤し、今、リリコから失踪している事を知らされた。

「杉田さん、行きましょうか」

隣からの声に、杉田は、目の前のガラス超しの顔に気付く。