78人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう」と言い、松波は窓を開けた。
夜風が、杉田の思い出しそうな匂いを消す。
「杉田君たちは、そっちを頼むね」
「はい」と答え、車を発進させた。
電話での協力を思い出し、杉田は、口を開く。
「……あの、松波さんと、梅林寺さんてご親戚なんですか?」
杉田の質問に、松波が「どうして」と返す。
「……なんか、似てるなと思って」
キャリアだからか。
何も、怖いモノが無いように見える。
と、詳しく言えなかった杉田に、聞こえた。
「それ、梅林寺さんに言ってごらん」
最初のコメントを投稿しよう!