第5章

11/15
前へ
/1062ページ
次へ
お弁当作れるようになったんだな、ハル。 小さい頃のことが思い出された。 俺は、男2人に挟まれている。 2つ上のナツ兄は、負けたくない存在。 2つ下のアキは、負けられない存在。 男兄弟の中でたった1人の女の子……俺より4つ下のハルは、ただただ可愛くて可愛くて……俺の癒しだ。 俺が小学校1年の頃 「うーちゃ」 ふーちゃん、とうまく言えなかったハルは、俺をそう呼んだ。 そんなハルに言う。 「ハル、ふーちゃんに“ちゅう”は??」 とことこ……と傍に寄り、俺の頬っぺたに小さな口をつけて 「ちゅう」 ハルの“ちゅう”は、頬っぺたに口をつけたまま……自分で「ちゅう」と言う。 もう、可愛くて可愛くて…………
/1062ページ

最初のコメントを投稿しよう!

413人が本棚に入れています
本棚に追加