第6章

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練習が始まり、アイ先輩とマオ先輩と共にボール出しや雑用などをこなす。 「ハルちゃん、アイシングお願いできる??」 ピッチングを終えたコウ先輩に声をかけられた。 「今日は、もう終わりですか??」 いつもより、短い。それに、いつもはその後の練習終了後にアイシングするのに…… 「今日は、肩が張ってるから……もう辞めとく」 「はい……じゃあ、部室の方にお願いします」 グランドから部室に移動し、コウ先輩は椅子に座り……私は冷凍庫から氷を出して、アイシングの準備をした。 左利きのコウ先輩の左肩と左肘にアイシングをセットした。 「キツすぎませんか??」 「大丈夫……さんきゅ」 そう言って立ち上がったコウ先輩。 なっちゃんと同じくらいかな!? たぶん、176~177㌢と推定される。 そんなことを思ってたら 「ハルちゃん………さっき部室にいたよね??」 突然言われ、驚いてしまった。 「えっ!?」 「分かりやすー(笑)気付いてないと思ってた??」 なんと言えばいいのだろう。 きっと、見られたくなかったんだと思う。 「えーっと……」 「ハルちゃん、素直だから(笑)」 ………ガン……… 気づいたときには、私はロッカーとコウ先輩の間にいた。
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