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軽々と私を抱き上げ、自分の膝に座らせるなっちゃん。
「ハルの犠牲になってるか?…って話。俺は、犠牲になってるなんて思ってない」
「……でも……私は可哀想で………ごはん作ってるなっちゃんは、犠牲になってる……って」
「誰かに言われた??」
コクっと頷く。
「……そっか…………可哀想…っていうのは、人それぞれの受け取り方だなぁ………ハルは、そう言われてイヤだった?」
また、コクっと頷く。
「そっか………もしかしたら同情されてる…って思ったからかなぁ!?……ハルはさ、お母さんが天国にいっちゃって どう思った?」
「悲しくって、淋しい……お母さんに会いたい」
涙がポロリとこぼれ落ちる。
「うん。でも、自分のことを可哀想……っては思わないんだよな!?………その人は、色んな意味を込めて可哀想って言葉で済ませたんじゃないかな!?
……ハルだってさ、子犬が捨てられてたら“可哀想”って思うだろ??………その可哀想って中には、子犬が独りぼっちで淋しいよね!?とか、誰か飼ってくれたらいいのに……とか、子犬を心配する気持ちだって込められてるんじゃない!?」
なっちゃんの言葉に首を縦に振る。
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