第6章

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負けずにコウ先輩を睨み付けた。 「確かに………コウ先輩のような境遇には、なったことがありません………」 「………だろ!?……所詮、他人事」 「でも、それでも……ちょっとくらいコウ先輩の気持ちを和らげてあげたいって……そう思うのは、間違ってますか??」 コウ先輩が話してる途中で話し出した。 「うちは、兄たちが滅茶苦茶私には甘いです。それは………私が小5のときに、母が亡くなったから…………だから、淋しくって、苦しくって、前に進めなかった私のために…………兄たちがみんなでその辛さを半分こしてくれたんです…………“半分こ”してもらったことがあるから、コウ先輩の辛いことも半分こしたかったんです……………あまえんぼさんになってもいいって教えてもらったんです…………それで、助けられたんです…………だから………だから……………」
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