第7章

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そんなハルの様子にフユ兄も気付き、ハルの肩を抱く。 俺は、ハルの手を握った。 会話もなく、俺たち3人はじっと座っていた。 バタバタと音がし 「ハル!アキ!フユ!」 俺たちと同じように、高校の先生に送られてきたナツ兄が走ってきた。 「……なっちゃん………」 今まで、一言も発しなかったハルが小さな小さな声で呟いた。 ナツ兄がハルの両脇に手を入れ、ハルを抱きあげた瞬間 「……なっちゃん………なっちゃん……」 ナツ兄の首に腕をまわし 肩に顔を埋め、ハルは泣き出した。 「ハル………えらかったな………ちゃんと救急車呼んで………」 ハルを抱いたまま、ハルの頭を撫で ナツ兄は俺の隣に座った。
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