第7章

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ナツ兄が車を停めた学校の駐車場に向かう。 車のドア付近には、ナツ兄とフユ兄が立っていた。 「ハル」 ナツ兄の声にハルは顔を上げた。 「……なっちゃん……」 ハルは、5年前と同じように呟く。 車の横に降ろすと、ハルはあの時のように………ナツ兄の首に腕をまわした。 「……なっちゃん……なっちゃん……」 そんなハルの腰を左手で抱き、右手でハルの頭を撫でた………あの時のように…… ただ違っていたのは、ナツ兄があの時のようにハルを抱き上げていないこと。 そして、もう1つ。 「ハル………ふーちゃんもいるよ!?」 そんな声にハルは、クスッと笑ったんだ。
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