第8章

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それでも、誰も一歩を踏み出さない。 「どうしたの!?あーちゃんもコウ先輩もソウタ先輩も……」 「ハル………いつ、誰に……初めてを奪われたんだ??」 あーちゃんがいきなり私の肩を掴み、前後に揺する。 「は??別に奪われた訳じゃないよ……私があげたかっただけ」 「だっ、誰にあげたんだ??」 あーちゃんは、何を言ってるのだろう。 わかってるくせに………… 「あーちゃんだって、知ってるでしょ!?………コウ先輩とソウタ先輩に……だよ!?」 「おまえらー、俺のハルに2人がかりで…………マジ、ぶっ殺す!!!」 私の肩から手を下ろし、いきなりコウ先輩の胸ぐらを掴んだあーちゃん。 「ちょっ、ちょっ、待て!!アキ」 そして、そのままの状態でソウタ先輩を睨み出したあーちゃん。 「おっ、俺………なんもしてないっす」 「あーちゃん、何やってんの??あーちゃんには、いつもあげてんじゃん」 「アキ!?マジか??」 「アキ先輩!?」 何を騒いでるの?この3人は………
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